【ベトナム進出】やらなきゃ損ベスト5

1、ローカルへいく   

ローカルへ行く理由その1 ~ネガティブのミスキャッチ脱却〜

・ベトナムはホスピタリティがない

・ベトナムでは食文化が遅れている

・ベトナムはサービスが画一的

 

上記のネガティブ情報は実は正確ではない。
特に旅行で来越した方にとっては見るもの全てが真新しいことでポジティブにもネガティブにも捉えてしまう。

 

現地駐在員やビジネス目線では日本の生活レベルを基準にすることもあり、ネガティブキャッチが起こる反面、耳寄り情報も持ち合わせている。また現地在住という事もあり発言に信ぴょう性を持つこともある。

しかしながら、すべてにおいて万能ではない。

言いか悪いかの話ではなく、実のところ現地の方も知らないことの方が多い。ベトナムにおいては外国人として認識されるし、日本の高度成長期よりもマーケットが乱立している為、ミスキャッチが発生しやすい状況だ。

 

ホスピタリティ・食文化・サービスが画一的な理由は発想がないのではなく条件によって多様な発動をする。

 

例えばベトナム国内車両移動サービス業界は長年ホスピタリティの欠落に頭を抱えてきたのだが、GRABサービスというシェアエコノミーの出現により、新たな配車サービス環境という条件によって大きな改善をもたらした。

 

また国内企業同士または対オーナー対クライアントというようなステークスホルダー内の条件下で、接待やおもてなしは先進国の人間が度肝を抜掛れるほど発達してきた。

その一方で、2019年ベトナム労働局は国内での深刻なホスピタリティ人材不足を指摘している。

 

また食文化は地方ほど発達していることもある。

これは、都市部の食料自給率が3‐5%に対し、国全体の自給率は120%であるという環境も関係する。

地場で収穫でき、コストが掛から無い条件下では、その分、加工だけでなく、出汁や仕込み等の手間に時間を掛けているローカル業者も多い。アルコール類も同様だ。

一方で、質の良いものは輸出される事が多いので、第一次産業が洗練されていないと錯覚してしまう事もあるが、実際は経験と知恵が豊富な生産者でも販路を持ち合わせていなかったり、物流だけでなく加工などの付加価値業者と上手に結びつけていない実態がある為、限られたエリアでしかお目にかかれないものも多くある。

食品関連の展示会にジョイントする前には、是非ともローカルを攻略し現状把握をしてほしい。

 

サービスが画一的なことにはエコシステムの条件が深く関係している。

特に都市部のベトナム中小規模・個人の飲食・美容業界・サービス業は日本と異なり、素晴らしい技術やサービスを持ち合わせていても、設備投資したりアドバンテージを存分に発揮できるアプリ等の開発の資金の余裕やクラウドファンディング等のスモールスケールの資金調達手段がない場合が多い為、エンドユーザーにとって情報が平均化されていない。

その結果、誰でも利用できるフェイスブック等のSNS、ショッピーの様なECサイト、トリップアドバイザーの様なコミュニティメディアサイト等限られた枠組みの中で競争がひしめいている状態にある。

フェイスブックやユーチューブなどのプラットフォームは新たなメジャー市場の取りこぼしが無い様サービスの多様化に追いつこうと日々改善に取り組んでいるいることが見受けられる。

しかしながら、膨大な情報に埋もれてしう為、画一化されたサービスではどうしても3~4割の取りこぼし、いわゆる‘’バイアス‘’が生じていると同時に、参入は大きなチャンスにもなっている。

 

上記のようなローカル市場の課題を解決できる術が日本には多く存在する。

それらは、既存のアプリケーションにと止まらず、時にはアナログな足で稼ぐ機動力が必要になるし、時には多目的な経営単位でのスキルが必要となる為、少人数チーム単位で幅広い行動規範が必要になる。

その為、業務が細分化された日系大手には決してまねできない活動基盤の構築が可能だ。

いくら巨大な資本や規模のフィジカルを持ち合わせていても、意思決定に時間が掛かったり、実践的でなければ意味がない。

特に東南アジアというスピード感ある新興市場では抽象的な課題も多い。

企業の体幹を磨くにはスタートアップの気概も必要になる。

 

 

ローカルへ行くべき理由その2 ~コア情報の取得〜 

大手企業と同じ情報網に勝機なし

ベトナム学生イスラエル技術の写真

 

ベトナムは高所得者が金融で経済を後押しし、中間が内需を支える仕組みになつている。

ベトナムは今後ゆるやかながらも日本の1.5〜2倍のスケールで成長するマーケットと言われており、それはコロナ渦中でも想像以上の内需をすでに持ち合わせている。

同時にベトナムは海外からの投資に依存していたため、今回のコロナ渦で今後は一(いち)下請けとしてではなく、日本企業の抽象的課題の掌握とアプローチなど、新しい付加価値創造者としての取り組みが行われており、自社の変革が求められる時期にも直面している。

そのおかけで、日本・ベトナム互いに一歩寄り添った状態でオープンイノベーションとしての相性もよくなる見通しだ。

一方、日本企業側もブランドの枠組みにとらわれない検証や協業をやり遂げるという強い意志、統率や戦略と小回りの利くオペレーションチームを考えなければならない時期になったのかもしれない。

 

いわずもがな、日本の野球界でのスパープレーヤーであった松井秀樹もメジャー当初1年はマウンドから投げられる見慣れぬ球種に対してタフショットの量産であった。

 

日系企業の多くのコア事業は日本マーケットにおける事業であった。海外マーケットを視野にいれるのであれば、コア事業を将来的に支えてくれるサイド事業とそれを成立させるフレームワークを小さい規模から検証してみては如何だろうか。

ローカルの新しい取り組みの中には思わぬ掘り出し物があるので是非きっかけにして頂きたいと思う。

労力の対価として海外ビジネス設計の根幹に重要なとんでもないコア情報はローカルでしか入手できないだろう。

 

 

 

.「自社を知る マーケットを知る」は、100戦危うべからず 

  スタートアップの気概 企業のやり遂げる能力 

ベトナムにおける日本からの直接投資による経済波及効果は十数年来、他国と比べ極めて低い事が指摘されている。

コロナ渦中という事も重なり、投資してもリスクが高い市場であれば、海外への投資を控える、というのが直近大手日系企業の選択肢になるだろう。

言い換えるならば、日系大手の投資は控えめになることと、株主や監査等の手前、利益構造が見えやすい投資モデルを継続する為、圧倒的に競合がいない魅力的な市場にもなる。

同時にベトナムマーケットにおける日本中小企業の勝負はここ10年だ。

ベトナム人の親日派の会社役員・政府や自治体高官の世代交代が目安になっていることによる。親日派の後にはすでにイスラエル・パキスタン等の中東、ロシア、インド、ハラールや財がうなる他東南アジア諸国が既に控えているからだ。

これまでの日系企業は短期的な投資の繰り返しであった。簡略的に言えばタイムマシンモデルでいくら投資すれば何年後には回収でき、マーケットの何%とれるか、というものであった。本来合理的投資であるプライシングやポートフォリオ型投資の失敗実績を乱発してきた。

これは無形資産価値の最大化に努めることはなかったことに一因があるかもしれない。

日本企業にとって惜しくも目に見えない資産に価値を見出すことは経営計画的に合理的ではない見方が否めない反面、既存の情報網から誰でも取得出来るものや、誤情報を吸収してしまう一面もある。

また解決したい自社の根幹課題に対して優先度がそこそこ高かったり、潜在的に価値がある案件も関わらず曖昧な取り組みになっている事も少なくない。

その為、日本で手一杯なので海外に進出する場合ではない、というジレンマに遭遇してしまう一番危険なパターンが発生してしまう。

無形資産とは一般ベースでいわれる特許や商品登録に留まらず、研究開発、アルゴリズム、現地のコネクション、情報網、人材だけではなく、今まで取り組めなかった自社の根幹課題を解決する能力なども含まれる。

例えば物流倉庫の管理の自動化といっても、元々人が管理できていないので自動化できないだろう、といった課題が日本にはゴロゴロある。

課題自体はシンプルだが、解決するには部署をまたいだ協力や規格統合、他社開発チームの協力が必要になることもあり抽象度も高い。

ここで重要なのが決してその筋の経験ある専門知識を持ったスペシャリストが必要なことではなく、なるべく小さなスケールでの出口検証からの段階毎に目標を設定する戦略と、なによりも経営者のやり遂げる強い意志だ。これは数値で評価されることは無い。

既存の投資法則にとらわれず、是非チャレンジして欲しい。

 

 

 

投資という名の兵は動かすべからず

 長期投資マーケットはがら空き 大手は短期的な収益に飢えている

 

ピリオダイゼーション(piriodization)という言葉をご存じだろうか。

簡単に言えばパフォーマンスを上げるための周期毎に適した強化メニューの事だ。

投資が活発で競合が多い時に進出する事は時として資源の奪い合い勝負になってしまい、環境によって資源の変数が乱立し計画通りには行かないことが多い。

大きな資本とマーケットを抱えてきた時代では通用してきた事が、コロナ後の時代に同じことが通用するかは大きなクエッションマークが浮かぶ。

その為、時期に区切りをつけ、時には資源を供給する側になり付加価値を提供したり、資源に色を付けたり、パッケージ化したり、形を変えて提供する側になったりと、移り変わる環境によってコア事業シフトさせることである。

例えばベトナムIT業界だ。安い人件費だと唄われエンジニア人材が数年で飽和したため、育成事業や派遣事業に力を入れたり、ラボ型という枠組みを提供したり、サスティビナリティ要素やその時代のトレンドを取り入れたり、サービスが一元化している際にはユニークサービスプロモーション概念を導入し、10年計画の無形財産として運用する企業も出現している。

 

上記の様な移り変わりをキャッチしながら日本のコア事業と適切な進出分野の整合性が取れる事は、既存の先行利益当事者としてのステークスホルダーでない限りは難しいかもしれない。

ベトナムの不動産・インフラ業界であれば開発計画前から食い込んでいなければ何の旨味もないし持続性もない。

それならば、見えない市場に飛び込む際に、一般の中小企業が優れた能力を最大限に生かすために先ずやるべきことは、一発勝負の投資ではなく、生産的な検証ではないだろうか。

投資額の1割を利用して検証し、未然に損失を防ぐまたは投資の合理性を確認する事ができよう。

中小企業既存の持ち合わせた能力にマーケットに合った手を加えたりアイデアを複合させる検証はオープンイノベーションに似ているけども、より実践的でイベント自体が目的ではないことに大きな違いがある。

 

例えば自社が持つアプリケーションがあったとする。日本では似たようなものがこれでもかというほど増産されたソフトが山ほどある。日本では評価や認知度はイマイチで日の目を見ないものでも、ベトナム用にカスタマイズ・翻訳したものが現地ニーズを満たすものに化けることもある。

またアプリケーションでなく社内の中小の優良企業ならではの人事評価機能等をアプリ化するなど東南アジアマーケットと相性が良いこともある。

何故ならベトナムは国内インセンティブが活発で1000人規模の社員の旅行に十数億円単位かける企業も少なくない。

それならばコストの一部を活用し、日本の既存の仕組みを利用した持続的に目に見える評価の仕組みをインセンティブと併用する方がお互いにコストを掛けずに企業利益を追求しやすいこともある。

要するにプラットフォーマーなのかオーガナイザーなのか発案者なのか、弊社の事業はこれのみですというようなポジション的なアプローチではなく、時には柔軟に早く、静かに接近しベトナム企業の潜在ニーズを自社資源で満たすことが大切だ。

初期投資なしのソフトのリサイクルも可能だ。

また日本ではスポット的な特殊な業務で自動化の為の投資が困難な場合でも、買取後の処理次第では開発費用を抑える協力が得られる事もある。

いずれも共通しているのは投資後のビジョンだ。

 

 

 

4.無形資産の攻略 

誰もが責任を取らないチーム と 誰もが責任を取るチーム

 

本来ドラフト指名は、チームが持つプロパーや目指す戦略によって変わることはご存じだろう。

しかしながら戦略に適さない場合、いくらドラフト1位選手でも機能しないことがある。またドラフト下位の選手がトップスターになることもあるし、ドラフト外選手を精鋭に育て上げる事もある。

企業のドラフト選抜は正常に機能しているだろうか。

投資が失敗に陥る場合、残念ながらコンサルやアドバイザーまた幹部たちは欠陥に気付いていることが多い。

社長が決めたことだから自分には責任はないという各自の利益追求の為の合理性は時として破綻に導くしマーケットを過小評価しすぎだ。

ベトナム企業らはトップダウンで情報共有はもちろん根回しや、時として協業の際にサイレント・トリートメント的な工作もできる。

責任を取らないチームには現場と管理部門など同じ社内のセクター同士の意思疎通弊害を意味しており、内にも外にも敵を作ることでパフォーマンスがグッと下がってしまう。

またシンジケート的に誰かに責任を負わすというテクニックは付加価値の創造やイノベーションとは相性が悪いことを肝に銘じた方がよいだろう。

 

逆に誰もが責任を取るチームであればベトナム側は先ず面を食らってしまうし、チームの一人一人がオーナーシップを持ちプロジェクトに臨むこともできる。

プロフェッショナルであれば責任を負う事は自尊心も傷つくこともあるだろう。

しかしながら、変化に著しい環境の中でスピード感ある失敗の認識と修正が可能な為、良い結果に結びつく条件になるだろう。

投資に成功しようがしまいが残る資産は有形なものだけではない。

 

 

 

 

.兵法 準備をし時を待て!

引くに引けない投資になつてしまったケースに心当たりのある方もいるのではないだろうか。

おかしな話だが、投資が始まり途中で大きな疑問に気付いてしまうケースは少なくなく、金、時間、労力の無駄になる最悪パターンだ。

ベトナムにおける期待収益率という投資法則が機能していないならばどうすればよいだろうか。

例えば

10年後を目途にしたスマートシティ計画があり、計画中の地下鉄予定地付近で今から投資をするのも早すぎるし、10年後に投資を始めても遅いわけだ。

いつ投資を始めるか適切なタイミングを計る事は極めて困難だろう。

そういった状況に今回はコロナ渦中という環境リスクが付きまとってっている。

 

松下幸之助の言葉の中に『何ごとをなすにも時というものがある。時、それは人間の力を超えた、目に見えない大自然の力である。いかに望もうと、春が来なければ桜は咲かぬ。』

 

という名言がある。

海外事業は時として現地事情や現地パートナーに左右されることもある。

検証すべきを検証し、準備すべきを準備するには経営計画に振り回されない

待つという選択肢があってもよいのかもしれない。

 

 

記事: 玉田 宜生

 

Add a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です